結露は、冬季に特に多く見られる窓ガラスの問題です。
窓ガラスの結露防止シート(プチプチ(気泡緩衝材))を使うことで、この問題を軽減できます。
しかし、このシートを窓の内側に貼るべきか、外側に貼るべきかは混乱の元。
今回は結露防止シートの効果的な貼る箇所とその理由を解説します。
結論として
結露防止シートは、窓ガラスの内側に貼るのが最適です。
結露防止シートを内側に貼る理由は?
結露が起こる仕組みから考えられます。
結露が起こる仕組み①
結露は、室内の暖かい空気と冷たい窓ガラスが接触することで水蒸気が冷やされ、水滴となって現れます。
シートを内側に貼ることで、窓ガラスと部屋の間に空気の層を作り出し、内外の温度差による結露を防ぎます。
結露が起こる仕組みがもう一つあります。
結露が起こる仕組み②
それは放射冷却によって窓ガラスの外側面に外気の水蒸気が結露するケース。
放射冷却による結露を防ぐためには、反射材(例えばアルミホイルやシャッターなど)を窓の外側に配置することが効果的です。
これは、夜間に空へと逃げる熱を遮断し、外側の表面温度を保つことにより結露を防ぎます。
しかし、この対策に結露防止シートは効果的ではありません。
外側に結露防止シートを貼る場合、風や雨による物理的な損傷や汚れが問題となり、見た目が悪いだけでなく、かえって状況を悪化させる場合も…
ある実験をしてみて…
アルミホイルを窓の外側に貼る実験では、放射冷却を防ぐ効果があったものの、内側の結露防止には最適ではありませんでした。
やはり、結露防止シートは内側に貼ることがおすすめ。
結露防止シートを貼る手順
窓の内側に結露防止シートを貼る手順は次のとおり。
- ガラス面を清掃する
- シートをカットする
- シートを湿らせる
- ガラスに貼り付ける
- 乾燥を待つ
結露防止シートを貼る際の注意点
- ガラス面は、ほこりや油分、水分がないようにしっかりと清掃してください。これにより、シートがガラスにしっかりと密着します。
- シートを貼る際は、均一に水をスプレーし、気泡が入らないように慎重に行うことが重要です。不均一な貼り付けは、効果を低下させる原因となります。
工夫やコツ
- 清掃は、アルコールベースのクリーナーを使うと良いでしょう。
- シートを貼る前に、ガラスのサイズに合わせてシートを正確にカットします。
- 気泡を押し出すためにタオルなどで押しながら貼っていくと効果的です。
結露防止シートの効果は?
結論として、窓ガラスの結露防止にプチプチ(気泡緩衝材)を使用する対策は、その理論上の断熱効果にもかかわらず、実際の適用にあたっては一定の課題が伴います。
外側にプチプチを設置することで、理論上は放射冷却を軽減し結露を防ぐことができますが、風や雨による剥がれや水の侵入、汚れの付着、さらには窓の開閉の妨げや見た目の問題など、様々な実用上の問題に直面する可能性があります。
そのため、多くの場合、結露防止のために内側にプチプチを貼る方法が選ばれますが、実はこの方法にも完全ではなく、状況によっては逆効果になることもあります。
これらの点から、プチプチは結露防止策として考えられる一つの選択肢ではありますが、その効果は状況により異なり、必ずしも最適な解決策とは限らないことがわかります。
窓の結露防止対策を検討する際には、結露防止シート(プチプチ)以外の選択肢も考慮し、各家庭の窓の条件、環境的要因、および美観の観点から最適な方法を選択することが重要です。
結露防止には内窓リフォーム
窓と外気の温度差による結露を内窓リフォームで抑制することが可能です。
既存の窓と内窓リフォームで設置する内窓の間に空気の層ができることで断熱性能がアップし、結露防止につながります。
- 外の冷たさが直接内側の窓まで伝わってこなくなる
- 窓の近くの空気が冷えにくくなる
- 結露が起きにくくなる
という仕組みで結露を防ぐことができます。
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